ジムに行けない時のトレーニング方法
ボルダリング上達法その1〜その5では、ジムでのトレーニング方法や、必要な技術・知識について解説してきました。
しかし、学業や仕事などで、思うようにジムへ通う時間が取れない方も多いと思います。
理想的なのは、週に1〜2回ジムで登ることです。継続して登ることで、上達は確実に早くなります。
最初はがむしゃらに登るだけでも構いません。
もし課題が登れない時は、これまで紹介した上達法を意識してみてください。スタッフに相談するのも非常に有効です。
そして何より、まずはボルダリングを楽しむことが大切です。
楽しさを感じることで、より多くの課題に挑戦したくなり、自然と技術・知識・筋力も身についていきます。
グレードが上がるにつれて、最低限の筋力も必要になりますが、ボルダリングでは「必要な筋肉を効率よく鍛える」ことが重要です。
不必要な筋肉は、単に体重を増やし、パフォーマンスの低下につながる可能性があります。
初心者が陥りやすい誤解「握力」と「保持力」
初心者の方が最初に直面する問題は、「ホールドが持てなくなる」ことです。
これは単純な握力不足ではなく、「保持力」の低下が原因です。
握力と保持力は異なります。
- 握力:握り込む力
- 保持力:指の形を維持し続ける力
例えば、電車のつり革を指先で持つと、前腕に強い負荷がかかります。
この状態が、保持力を使っている状態です。
ボルダリングでは、この保持力を長時間・高負荷で使う必要があります。
グレードが上がるにつれて、持ちにくいホールドが増え、握力ではなく保持力がより重要になります。
中級者以上のクライマーは、ムーブや体勢によって負担を分散し、保持力への依存を減らしています。
そのため、重要な優先順位は以下です:
ムーブ・体勢作り > 保持力 > 握力
しかし、保持力が不足していると、ムーブの練習自体が難しくなります。
そのため、保持力のトレーニングも必要になります。
ジムに通えない方のための保持力トレーニング
保持力を鍛える最も効果的な方法は、フィンガーボードを使用したトレーニングです。
代表的な製品:
- Metolius Simulator Training Board
- Beastmaker Series 2000
これらは様々なホールド形状に対応しており、効率的に保持力を鍛えることができます。
ただし、初心者は無理をせず、負荷を調整することが重要です。
また、ドア枠などの適度な出っ張りを利用してぶら下がるだけでも、十分なトレーニングになります。
この時、重要なのは「オープンハンド」で持つことです。
カチ持ちは指への負担が大きく、怪我のリスクが高いため、初心者には推奨されません。
目安:
10回 × 3セット
セット間休憩:3分
限界に近い負荷で行うことが効果的です。
体幹トレーニングの重要性
ボルダリングでは、保持力と同じくらい体幹が重要です。
体幹は、体のブレを抑え、効率的に力を伝達する役割があります。
体幹が強いことで:
- 足が外れにくくなる
- 安定した体勢を維持できる
- 無駄な力を使わずに登れる
初心者におすすめのトレーニング:
フロントブリッジ(プランク)
30秒キープ × 3セット
休憩:30秒
正しいフォームを維持することが重要です。
フライングドッグ
左右交互に10〜15回 × 3セット
体幹とバランス能力を同時に鍛えることができます。
最も重要なこと
自宅でのトレーニングは有効ですが、最も効果的なのは実際に登ることです。
可能な限りジムで登り、技術・体勢・ムーブを身につけることが、最も確実な上達方法です。
トレーニングと実践を組み合わせることで、効率よく上達することができます。



