【足使い応用編】(スメア・ヒールフック・トゥーフック・ニーバー)
前回の「ボルダリング上達法その3|足の使い方基本編」では、つま先で立つ重要性や、インサイドエッジ・アウトサイドエッジなど、足の基本について解説しました。
今回は、初心者から中級者へ進むために必要な「応用的な足使い」のテクニックを解説します。
ボルダリングは「腕の力で登るスポーツ」と思われがちですが、実際には足で登るスポーツです。
脚の筋力は腕よりも強く、日常生活の「立つ」「歩く」といった動作そのものがトレーニングになっています。
この脚力を正しく使うことで、無駄な力を使わず、安定して登ることができます。
初心者のうちから「つま先で立つ」ことを習慣化し、その上で次の足使いを身につけていきましょう。
スメアリング(Smearing)
スメアリングは、ホールドではなく壁そのものに足裏のラバーを押し当てて踏むテクニックです。
一見ベタ置きに見えますが、土踏まずで踏むのではなく、つま先付近のラバーで壁に圧力をかけることが重要です。
ポイント
・上から踏むのではなく、斜め方向に押し当てる
・身体を壁に近づけすぎない
・壁に対して適度な角度を作る
壁との摩擦を利用することで、小さなホールドが無い場面でも安定して立つことができます。
ヒールフック(Heel Hook)
ヒールフックは、踵をホールドや壁の出っ張りに引っ掛けるテクニックです。
腕の代わりに足で身体を引き上げることができるため、特に傾斜の強い壁やルーフ(天井部分)で有効です。
使用場面
・腕だけでは引き上げられない時
・片手で保持する必要がある時
・傾斜壁やルーフで身体を安定させたい時
中級以上の課題では必須のテクニックです。
トゥーフック(Toe Hook)
トゥーフックは、足の甲をホールドや壁に引っ掛けて身体を固定するテクニックです。
身体のバランスを維持したり、片手を離して次の動作に移る際に使用します。
ポイント
・足の甲でしっかり引っ掛ける
・身体をくの字にしてテンションを作る
・バランスを意識する
最近のクライミングシューズは、足の甲にもラバーがあり、より安定して使用できます。
はさみこみ(Scumming / Bicycle)
壁の出っ張りやホールドを、両足で挟んで身体を固定するテクニックです。
傾斜の強い壁やルーフでよく使用されます。
使用方法
・片足で引っ掛ける(トゥーフック)
・反対の足で押し当てる
・両足で挟んで身体を固定する
手の負担を大きく減らすことができます。
ニーバー(Knee Bar)
膝から太ももを使って壁やハリボテに引っ掛け、身体を固定するテクニックです。
非常に強力な安定を生み、状況によっては手を離して休むことも可能です。
ポイント
・つま先でしっかりホールドを踏む
・膝から太ももで固定する
・踵を上げて突っ張る
体格に合わせたポジションを見つけることが重要です。
初心者が最優先で意識すべきこと
すべての足技の基本は、
「つま先で正確に立つこと」
です。
シューズが緩すぎると感覚が鈍り、正しい足使いが身につきません。
適切なサイズのクライミングシューズを使用することも重要です。
足を正しく使えるようになると、
・腕の疲労が減る
・安定して登れる
・難しい課題に挑戦できる
ようになります。
まとめ|ボルダリングは足で登る
ボルダリング上達の鍵は、腕力ではなく足の使い方です。
今回紹介した
・スメアリング
・ヒールフック
・トゥーフック
・はさみこみ
・ニーバー
は、中級者へのステップとして非常に重要なテクニックです。
基礎の「つま先で立つ」を意識しながら、少しずつ練習していきましょう。
正しい足使いを身につけることで、登りは大きく変わります。



