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ブラッシングしてますか? ボルダリングでのブラシについて

クライミング・ボルダリングジムに通っていると
壁の脇にブラシが置いてあったりするのを見かけますよね。
またそのブラシを使ってホールドを磨いている人を目にしたこともある筈。
初心者さんにはホールドをブラシで磨く(ブラッシング)ということを
した事がない方もいるのではないでしょうか?

なぜブラシを掛けるのかも知っておきましょう。

どこのジムでもインストラクション内でブラシで磨く事(ブラッシング)について
教えられるジムはおそらく殆ど無いのではないかと思います。
だからなのかは判りませんが、最近はジム内でブラシを使わない人も結構いらっしゃる気もします。


ブラッシングはホールドに堆積したチョークを落とすために行うのですが
「え、滑り止めのチョークをわざわざ落とすんですか?」何てことを言われたりする事も…
これはチョーク=滑り止めという認識からくる勘違いなのでしょう。
確かにそれならホールドにもチョークが沢山付いていた方が良いと思うし
滑り止めをわざわざ磨いてまで落とすのはナゼ?と考えてしまうでしょう。


実はチョーク自体には摩擦を増す成分というのは含まれていません。※

クライミングで使用されるチョークの主成分は炭酸マグネシウムというものなのですが
これは手汗を吸湿することで汗で滑ることを防いでいるのです。
要はチョークに期待する事は、いかに手汗を吸ってくれるかです。


では過度に付着いたチョークはどうなるのかというと、手とホールドの間で
粒子が転がるように作用して滑り止めとは全く逆の状態になるんですね。
そこにさらに手汗や削れたシューズゴムのカス等が混じったりして
ホールドの表面でヌルヌル、ツルツルと滑るわけです。


ですから、ブラッシングというのは過度に付いたチョーク等の堆積物をこそぎ落して
ホールドを摩擦の良いフレッシュな状態に戻すために行っているのです。
登りにこだわる強いクライマーさん達がマイブラシを持っているのも頷けますね。

チョーク ブラシ ボルダリング
チョークの積もったホールド、手前半分がブラッシングした面
きれいにすればその分フリクションも良くなります。


自分が登った後から登る人たちのことも気にかけて、チョークが積もったなと感じたら
ホールドを磨いておくのも周囲への配慮としてはベターですね。
ジムでは備え付けのブラシを使うのが良いでしょう、もちろんマイブラシを使用しても
良いですが、ホールドを削ってしまいかねない金属ブラシの様な硬いものは使用を避けましょう。


皆さんチョークの付け過ぎにはくれぐれも要注意ですよ。


尚、ジムでは登る事にだけ集中してブラッシングを考えて頂ければ良いですが
外の岩場では違った観点も必要になります。
岩場ではチョークの過度な付着が景観を損ねる等の
その地域の方々とのトラブルに発展してしまうという事も起こっており
マナーとして登り終わった後も必ず残ったチョークはブラッシングで落とすようにしましょう。


※補足
チョークの中には正に「滑り止め」となるロジン(松脂)が配合されたものもありますが
一部のジム等を除いては、禁止とまではされないまでも
残留性が強いため嫌厭される流れにあります。
特に岩場での使用は自粛方向にありますので注意してください。



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