月別 アーカイブ

HOME > ブログ > アーカイブ > トレーニング: 2016年12月

ブログ トレーニング: 2016年12月

ボルダリング上達法 その5(足の使い方中級編)

目次
トレーニング
● ボルダリング上達法その1 (入門編)
● ボルダリング上達法その2 (バランス編)
● ボルダリング上達法その3 (足の使い方基本編)
● ボルダリング上達法その4 (ムーブの種類を知ろう基本編)

シューズ
● クライミングシューズの選び方その1 (種類)
● クライミングシューズの選び方その2 (サイズ&タイプ)



前回のボルダリング上達法 その3(足の使い方基本編)では、初心者さんが登る際に壁に付いたホールドへの立ち方や、なぜつま先を使うか等説明させて頂きました。

今回は、その他の足使いについて書いていきたいと思います。
ボルダリングは「腕で登るスポーツ」というイメージが初心者さんはあると思いますが、基本的に足で登ります。

脚力に比べれば腕力はとても小さいものになります。
生活していれば、「重力に逆らって立っている事」も、ある意味足の筋肉トレーニングになっています。歩行は最たるものです。

同じ事を腕でやっていると思ってください。

脚でただ立っている=逆立ち 歩行=逆立ちで前へ進む
普段何気なく生活しているだけで、皆さん足へ負担をかけて筋肉トレーニングしているのですね。
ボルダリングでも、その私生活で鍛えてきた脚力の「強み」は活かしていきましょう。


まず前回の基本編での「爪先で立つこと」をふまえた上で、中級者になった時の足使いを練習してみましょう。

立ち方の種類として「インサイドエッジ」「アウトサイドエッジ」も基本的にはつま先です。
つま先立ちをキチンと出来ていないと、悪い癖がついてしまい「ベタ置き」のクセが抜けなくなります。
その際に、シューズのサイズも重要です。
緩すぎるシューズを履いてしまってはつま先の感覚がつかめない為に「ベタ置き」になってしまいます。

初心者のうちに「つま先立ち」を自然とできるようにしましょう。




★ スメアリング

角度の付いていない滑りそうなホールドやウォール(壁)に、ソールを押しあてて踏むテクニックです。
一見ベタ置きに近いですが、土踏まずで踏むという事はありません、注意しましょう。
新宿 ボルダリング



力の入れ方のコツとしては、ホールドや壁を上から踏むのではなく、斜めから押しあてる様なイメージです。
この時に体が壁にくっついてしまっていては、角度がつけられず真上から踏んでしまい滑ってしまいます。
新宿 ボルダリング
身体を少し壁から離して、角度を付けて押しあてるのがポイントです。
力の入れ方が足りないと滑ってしまいますので、しっかり力を入れて押しあててください。





★ ヒールフック

踵をホールドかカンテ(壁の角度が付いている場所)などに引っ掛けるテクニックです。 
新宿ボルダリング


腕だけでは引き上げがきつい場合や、角度のきつい傾斜壁やルーフ(屋根の様な壁)で、片腕になってしまうと落ちてしまう時などに足を手の代わりとして使います。
東京ボルダリング エバーフリー
ヒールフックは、中級以上の課題では必要不可欠になってきます。





★ トゥーフック

足首を曲げて、足の甲をホールド、またはカンテに引っ掛けるテクニックです。
新宿ボルダリング エバーフリー


レスト(登っている最中に休む事)のときや、片腕になる時、バランスが崩れるのを防ぐ等、様々な使い方があります。
東京クライミング エバーフリー
基本的は体をくの字にまげて、足を延ばして引っ掛ける様に使います。(例外もあります)
足の甲の部分を引っ掛けるのですが、最近のクライミングシューズにはラバーが貼ってあり滑りにくくしている物もあります。




★ はさみこみ

角度のきつい傾斜壁や、ルーフ(屋根の様な壁)でよく使われるテクニックです。
新宿エバーフリー ボルダリング
主に、つま先で引っ掛けられない場合や、持っているホールドが殆ど持てない時に、足で挟んで手の負担を減らしたりします。


奥側の足はトゥーフックの様に引っ掛けて、手前側の足は押し当ててはさみます。
ボルダリング クライミング エバーフリー




★ ニーバー

大きくせり出たハリボテやホールドに、足(主にふともも部分)を引っ掛け、引っ掛けた足を突っ張り体を安定させるテクニックです。
引っ掛けたハリボテやホールドの形状にもよりますが、手を離してノーハンド(何もホールドを保持していない状態)になる事も可能。


引っ掛けたい足のつま先でホールドをしっかり踏み、ハリボテなどに膝から太もも部分を引っ掛けます。
足の長さや身体の大きさにもよりますが、その際ホールドを踏んだ足の踵をしっかり上げて突っ張ります。

ボルダリング上達法 その4 ムーブの種類を知ろう(基礎)

目次
トレーニング
● ボルダリング上達法その1  (入門編)
● ボルダリング上達法その2  (バランス編)
● ボルダリング上達法その3  (足使い方基本編)
● ボルダリング上達法その5 (足の使い方中級編)
● ボルダリング上達法その6 (ジムに行けない人、行けない時のトレーニング)

シューズ
● クライミングシューズ選び方その1 (種類)
● クライミングシューズ選び方その2 (サイズ&タイプ)


ボルダリング初めての方が、中級者、上級者を見てなぜか簡単そうに見える。なぜずっと登っていられるのか?
そんな疑問を抱く事が多いと思います。

ボルダリング、クライミングでは普段生活している中では中々使わない筋肉を使って登っていく、また通常生活ではやらない動きをします。

逆に言ってしまえば、普段使っていない筋肉を使う事により基礎代謝が上がりシェイプアップ、ダイエットにもつながり、引き締まった体にもなります。
ボルダリングでは通常ジムでは中々鍛えられない部位のトレーニングや、あらかじめゴールが設定してあるため、自主トレではついつい限界を自分で設定してしまい「鍛えたつもり」になりがちな事もなくなると言う訳です。

ではなぜ、中級者以上の方は楽そうにかつずっと登っていられるのか?
それは、ボルダリング、クライミングでは特殊な動き(ムーブ)を使って登っているからです。
ある程度回数を重ねていくと垂壁だけではなく、傾斜(オーバーハング)や屋根の様な(ルーフ)といった場所に挑戦していく事になります。
初心者、初級者の方は90°以上の壁がどうしてもきつくなってくる。その時に力任せではなく、「ムーブ」を使って登ることが重要になってきます。

登り方には、基本となる登り方がありますが、ここでは大きく分けて「ダイアゴナル」と「正対」との2つとします。
この2つは対照的な登り方です。どちらにも特徴があるので使い分けるといいでしょう。
下記説明ですが、ボルダリングはとても複雑で2つとして同じ課題、同じ形はありません。例外もありますのであくまで「基本」として認識してください。
高グレードになれば、基本以外の動きや足置き、持ち方も出てきます。


1ダイアゴナル(カウンターバランス)
まず大切な事が、次出したい手が右側にあるのか左側にあるのか、オブザベーション(登る前にホールドを確認する事)できちんと確認しておくことです。
特徴としては2つ。「力を温存して登ることが出来る」「体をひねる事により、より遠くのホールドを取りに行くことが出来る」

下記の写真を見てください。この後右側にある白いホールドを取りに行きたいので右足に重心が乗っていることが分かります。
この時、足の使い方としてはアウトサイドエッジになります。
取りに行きたいホールドが右側にあり右手で取りに行くのであれば、右足でホールドに乗り右足に重心を置く事です。逆に左手を出したいのであれば左足でホールドに乗り左足に重心を置く事。足が自由に選べる課題であれば乗りやすい形、場所のホールドを選びましょう。
新宿 ボルダリングのサムネイル画像のサムネイル画像
手を出したい側の体側面を壁側にして、出す手とは逆側の手(ここでは左手)に角度を付けて引くように持ち重心を取ります。
その時に負荷をかけているのが手ではなく、足に重心が乗っていることが大切です。
腕は引きすぎず、ある程度伸ばします(ここではあくまで基本動作なので伸ばすと伝えますが、基本ボルダリングでは脱力をして腕を伸ばす事はありません。曲げると認識だけしてください。今後の上達法にて)

体をひねり、その負荷がかかっている足で立ち上がる様に次のホールドを取りに行きます。
ボルダリング 東京
軸足は右足になっていて、この時に重心が左手になっている。手の力で上がっているのではなく軸足の右足で伸びあがって右手のホールドを取っていることが分かります。
この状態でバランスがとれていればダイアゴナルの状態です。
課題の中ではこの動きは一部分でしかありません。連続した動きの中でこの動作をスムーズにいれることが習得できたという事になります。

足が自由に選べる課題であれば、下記写真の様に両足残して立つことが出来ます。
新宿 ボルダリング


ですが、足も指定されてしまう足限定課題になってくると、片足しか乗ることが出来ない場合も増えていきます。
その場合下記写真の様に、壁を脚で軽く蹴ってバランスを取る場合もあります。これをスメアリングといいます
ボルダリング 新宿




2正対
正対とは、ダイアゴナルとは真逆で、壁に対して体を正面に向けて登ります。
特徴としては、壁に近づくことが出来る。足が高くハイステップの時に足に乗り込みやすい。などがあります。
例外もありますが、ダイアゴナルよりもパワフルな登り方になります。
また、足が内股の人はダイアゴナル、がに股の人は正対が得意という特徴もあります。
この時足の使い方はインサイドエッジになります

下記の様に壁に正面で向き合います。ダイアゴナルも同様ですが足はきちんと爪先で立ちましょう。
ある程度腕は伸ばします。(こちらもダイアゴナル同様ですがボルダリングでは基本脱力して腕を伸ばす事はしません。曲げると認識してください。今後の上達法にて)
ボルダリング 新宿のサムネイル画像
この時の重心が体の中心にある状態に体勢を整えます。


タイミングを合わせ、少し沈みこんで勢いをつけて、両手でひきつけて右足に乗り込みます。
ボルダリング 新宿
行きすぎず、また届かないことが無いように、しっかり立ち上がって右手を取ります。
取った時も、右足にしっかり乗り込んで右手の引き、左手の抑えでバランスを身体の中心にすることを意識してください。
ダイアゴナル同様ですが、課題の一部分になるので連続した動きの中でスムーズに取り入れていける様にしましょう。




どちらも特徴があり、片方だけでは良いという事はありません。
自分の得意不得意、状況に応じて使い分ける必要があります。


1

« トレーニング: 2016年10月 | メインページ | アーカイブ

このページのトップへ